「今治みらい発掘プロジェクト12」波方、大西、菊間地域のフィールドワークを開催しました
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令和6年4月21日(日)に、波方、大西、菊間地域のフィールドワークを開催しました。
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本日のスケジュールはこちら。
過去開催した中で一番の過密スケジュールですが、その分素敵な発見がたくさんありそうです。
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今回は3地域合同で行うため、一旦菊間支所に集まります。
皆さんフィールドワークを楽しみにしているようで、3地域合同ということもあり一番の大所帯となりました。
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今日のフィールドワークには食のサポーター三上奈緒さん、歴史のサポーター佐藤真一郎さんが一緒に参加してくださいます。
各地域の隊員が移動中も交流が図れるよう3グループに分かれてジャンボタクシーに乗り、最初の目的地「菊銀製瓦」に向かいます。
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ここでは鬼瓦の製造を行っていて、隊員でもある鬼師の黒瀬さんからお話を伺います。
工場内に全員が入りきらないため、入れ替わりながらの見学です。
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瓦は約1,000度の温度で20時間かけて焼き、完成させます。
隊員の中原さんは、自身が経営する「な野屋」の屋根にある瓦について「100年以上前に作られた瓦が今も健在です。でも一つだけ壊れていたので黒瀬さんに修復をお願いしたことがあるんです。」と話してくださいました。
物は何でも壊れる時は壊れますが、大切に使えばそれだけ長く使えるのですね。
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鬼瓦や屋根瓦だけでなく、瓦粘土を使ったバリィさんの置物もあり子どもたちが喜んでいる様子も見られました。
瓦について理解できたら、次は「タバタヤ菓子舗」に向かいます。
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ここに来た目的は「バナナボート」を購入するため。
第1回目の「みらい会議」のとき、菊間地域の隊員さんが「皆さんご存知バナナボート!」と説明されたものの、他の地域の隊員やスタッフは知らなかったお菓子。
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ついにその正体が明らかになりました。スポンジ生地にバナナと生クリームを挟んだ可愛らしいお菓子です。
食べるとほんの少し塩気も感じられ、甘さが引き立てられています。
店主の方曰くこれを朝ご飯として食べる方もいるとのことでした。
隊員の皆さんも美味しそうに食べています。
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甘いものを食べるとコーヒーが欲しくなる。ということで次の目的地である「加茂神社」に行く前に少しブレイクタイムです。
あちらこちらで話に花が咲いています。
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加茂神社では、隊員でもある宮司の池内さんがお話をしてくださいました。
ここで見られる勇壮華麗な「お供馬の走り込み」は、美しく着飾った馬に「乗り子」と呼ばれる子どもが乗り、一気に参道を疾走するという伝統ある行事です。残された文献には「侍競馬」という記述があることから、昔は成人が乗っていたものと考えられていますが、いつからこの様な形態になったのかは不明とのこと。
このように子どもが乗るのは国内では他に例がない、珍しい行事なのだそうです。
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併設されている「お供馬行事資料館」では、隊員の岡本さんがお供馬に使う道具の説明をしてくださいました。
お祭りの際に使われる道具を間近で見られるのは貴重な体験です。
次は徒歩で隊員の中原さんが経営する「な野屋」へ向かいます。
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な野屋では、中原さんがまず「柱を見てほしいんです!」と熱弁。
実際に見せていただくと、なんと石の上に乗っているだけ状態でした。
この束石と柱で築100年以上も経過しているとのこと。
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店内はおしゃれで落ち着いた雰囲気。建物の中にも古き良き部分がたくさんあるそうで、ご紹介いただきました。
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まずはこちらのお香箱。この中にお香を数種類入れ、香りの変化で時間を理解していたのだそうです。
「昔の人のゆったりと流れる時間の感覚を感じられていいですよね!」と語る中原さん。
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次にこちらの一見燭台にも見えるもの。使い方としてはここに油と紐を入れ、紐に火をつけることで明かりをとるための道具なのだそうです。
言われてみると確かに蝋燭を立てるための針がないのがわかります。
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そしてこれ。この雰囲気のある箱は中原さんご夫婦が飾ったのだそう。
その正体は提灯で、なんと中身まできちんと残っていました。
「これも金粉を使ってる食器だから貴重なものだと思うんですけど、使わせてもらってます」とお皿を数枚持ってきてくださいました。
貴重な道具が保存状態良く残り、更に現在も使用できるというのはすごいですね。
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最後はこちら。これは家の未完成の部分です。
なぜ未完成な部分があるのかというと、昔は「家を完成させたら、あとは壊れるだけ」という考えがあったことからだそうです。一部未完成な部分を残すことで「完成していないもの」とし、長く住めるようにと願われていたんですね。
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他にもたくさんの貴重なものが残るお店「な野屋」は、お米やお味噌なども手作りの物を使用しているそうなので、皆さんぜひ足を運んでみてください。
昔の貴重な道具などに触れた後は、愛馬会の飼育場に移動です。
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移動して最初に目に飛び込んできたのは、窓から顔を出す馬。
キョトンとした雰囲気で隊員を見下ろしている様子がまた可愛らしく、隊員たちはメロメロになっていました。
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ここでは愛馬会会長の渡部さんからお話を伺います。
現在は13頭の馬を飼育しており、約600年続いている伝統を守るため試行錯誤しているとのこと。
ちなみに菊間では馬が窓から顔を出しているのは普通なのだそう。
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渡部さんのお話中、子どもたちはメーテルリンクという馬に夢中で餌やりをしており微笑ましい光景でした。
動物と触れ合い癒されたら、次は大西町の「星神社」に向かいます。
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住宅街にあるこの「星神社」。なんと祀っているものは隕石です。
このあたりに昔隕石が落ちたという話は有名で、地元の人はかなりの人が知っているのだとか。
「星浦」という地名もこのことから名付けられたと言われており、なんとも面白い関係性ですね。
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残念ながら祀っている隕石を見ることはできませんでしたが、隊員からは「ご開帳されることがあるならば一度は見てみたい」という声が聞こえました。
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星神社から重茂山が見える場所に移動し、ここで歴史のサポーター佐藤さんから「まるで伊予国の”お市” 重茂山城主・岡部氏の姫の最期」というテーマでお話をしていただきます。
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この山にあったとされる城に起こった出来事や、その城主である岡部十郎の娘の結末など、わかりやすく説明してくださいました。
歴史についての話を聞き終わったらちょうど良い時間。というわけでお昼ご飯を食べに藤山歴史資料館に向かいます。
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ここで頂く本日のお昼ご飯は「伊予柑カレーと里芋の親芋パウンドケーキ、サラダ」です。
作ってくださった大西町生活研究協議会の檜垣さんの説明では「伊予柑カレー」は大西地域で採れた無農薬の伊予柑を丸ごと使用して作られているのだとか。
すり下ろして入っているとのことで見ただけではわかりませんが、はっきりと伊予柑を感じることのできる味でした。
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ここで徳永市長が駆けつけてくださいました。
隊員の方々と一緒にお昼ご飯をいただきます。
皆さん昔懐かしいアルミ食器や先割れスプーンに「学校の給食みたい」「美味しい!」とあちらこちらで盛り上がりながら食べていました。
大西町生活研究協議会の皆さん、ありがとうございました。
美味しい料理でお腹を満たし、次は「古道具onsa」に向かいます。
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店内には様々な古道具や雑貨が所狭しと並んでいます。隊員の方々も店内を見せていただきましたが、どれもとても魅力的だったのか感嘆の声が上がっていました。
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ここは木本さんがお兄さんと共同で経営されているお店で、元々は祖父の家だったのだそう。
二人とも古道具が好きだったことが始まりで、今も様々なものを買い付けに行き店内に並べているそうです。
古道具の良さを実感したところで、次は「旧大庄屋 井出家」に向かいます。
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ここに見学に来た理由は、この屋根の上にある甕です。
これは「天水甕」というもので、火事に備えて雨水を貯めるものなのだそう。
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隊員の萩森さんは「こういった歴史的な建物の保存に力を入れてほしい」と熱く語っていました。
また、3年前に隊員の竹國さんが調査のため建物の中に入った時は雨漏りも特にしていなかったため修繕の必要はないと判断されたのだそうです。
昔は役場、農協、漁協にも利用されたこともある立派な建物ですし、可能な限り長く残ってほしいですね。
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次は隊員の小池さんが夫婦で経営している波方町の「小池牧場」です。
3代目の旦那さんと営んでいて、現在200頭ほどの牛がいるそうです。
以前は仔牛の買い付けを行っていたそうですが、3年ほど前から自分達でも繁殖を行うようになったのだとか。
今は「伊予牛絹の味」というブランド肉として販売していますが、いずれは「しまなみ牛」というブランド肉で販売するのが目標だそうです。
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一通り説明を終えたところで、小池さんが全員に「伊予牛絹の味」を振舞ってくれました。
部位はランプステーキにも使われるモモ肉とのことでしたが、とても美味しくておかわりしている人もいました。
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その後は少し施設内を見学です。
牛舎にはここで生まれたという仔牛もたくさんいました。
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見学中、懸命に板を舐めている牛がいたので隊員が「どういう意味の行動なんですか?」と聞くと「お腹が空いたというサインです」とのことでした。
美味しいお肉を味わって牛との触れ合いを楽しんだら、次は「大角海浜公園」に向かいます。
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フィールドワークで訪れた際はちょうど干潮だったので、普段は海に沈んでいる磯がよく見える状態でした。
食のサポーター「旅する料理人」の三上さんは「灯台があるところまで行ってみたい!」と冒険へ繰り出していました。
途中雨も強くなってきたので、急いで車に戻って次の目的地である「御崎神社」を目指します。
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車窓から西浦海岸を眺めながら、目的地である「御崎神社」に到着です…が、ここにきて強烈な雨となりました。
ここは海に浮かぶ鳥居を見ることができるのですが、あいにくの干潮。おまけにひどい雨。
満潮の晴れた日に再度訪れたい場所となりました。
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そうして本日最後の目的地であり、隊員の越智さんが所有している施設「ギッコンファーム」に到着です。
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先ほどの雨風で少し濡れて肌寒く感じていたところ、温まるようにと焚き火をしてくださいました。
暖かく揺れる炎を眺めながら、しばらく温まります。
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ここで地域の料理「もぶり飯」をいただきます。「もぶり飯」の「もぶり」とは混ぜるという意味で、あらかじめ作っておいた具材を炊き立てのご飯に混ぜて、出来上がる料理のことなのだそうです。
今回は越智さんに羽釜で炊いたご飯と具材をご用意していただきました。
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味は絶品!越智さんが作られたというこれまた美味しいオレンジジュースもいただきました。
皆さん幸せそうです。
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地域の味を堪能したら、本日の振り返りを行います。
まずは写真にしたい「気に入った瞬間」を選び、その後3グループに分かれて記録を作っていきました。
これだけの大人数なので、かなり盛り上がりながら楽しく進めることができました。
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最後はみんなで集まって「むすぼう、今治!」の掛け声で締めくくりです。
本日はあいにくの空模様で足元も悪い中での開催でしたが、とても楽しい1日となりました。
次に行われるワークショップは令和6年6月22日(土)です。
次回までに「地域の産品で作るおすすめのおむすびの具材を考えよう」という宿題が出されていますので、今回参加していない隊員の方もぜひ考えてみてください。
しばらく時間が開きますが、楽しみにお待ちください。