今治市合併20周年記念 自立するコミュニティってなんだ?今治で新しい公共を創るための4日間を開催しました

合併20周年記念 自立するコミュニティってなんだ?今治で新しい公共を創るための4日間を開催しました。

2月1日(土)には、「今治のアートを考える日」を開催しました。劇作家であり芸術文化観光専門職大学学長の 平田オリザ氏、せんだいメディアテーク・アーティスティック・ディレクターの 甲斐賢治氏、Imabari Landscapesディレクターの 周山祐未氏、株式会社NINO代表の 二宮敏氏 をゲストに迎え、地域におけるアートの役割や可能性について語り合いました。平田氏は、地方都市における文化・芸術の果たす役割を強調し、甲斐氏は市民参加型プロジェクトの視点から公共空間とアートの関係について解説しました。周山氏は今治の地の利を活かしたアートプロジェクトの取り組みを紹介し、二宮氏は今治市の広域的なプロジェクト「今治みらい発掘プロジェクト12」を紹介しながら市民サポーターの役割についてプレゼンテーションを行いました。参加者との活発な議論が交わされ、今治のアートの未来について多角的に考える貴重な機会となりました。

2月7日(金)には、「今治のケアを考える日」を開催しました。NPO法人ハンズオン埼玉理事であり真庭市立中央図書館館長の 西川正氏、株式会社Happy代表取締役社長の 首藤義敬氏 をゲストに迎え、地域における「ケア」の在り方について議論が交わされました。西川氏は、図書館を拠点とした地域コミュニティづくりや、人と人とのつながりを生み出すさまざまな仕掛けについて紹介し、首藤氏は、福祉や子育て支援、働き方の視点から、誰もが幸せに暮らせる環境づくりについて語りました。聞き手の久保田茜氏(KAIこども組合)や 青砥穂高氏(今治ホホホ座) の進行のもと、参加者からも「ケアは地域全体で担えるもの」「身近な人との関わりを見直す機会になった」といった意見が寄せられました。温かな雰囲気の中で対話が深まり、ケアを個人の問題としてではなく、地域全体で支え合うものとして考えるきっかけとなる有意義な時間となりました。

2月22日(土)には、「今治のDIYを考える日」を開催しました。NPO法人離島経済新聞社代表理事の鯨本あつこ氏、合同会社廃屋/西村組の西村周治氏をゲストに迎え、地域の暮らしに根ざしたDIYの可能性について語り合いました。鯨本氏は国内の離島に関する状況をさまざまなデータを基に解説し、離島地域での創意工夫の広がりについて言及しました。西村氏は空き家の再生や地域資源を活用した建築の事例を紹介し、その結果としてのコミュニティ生成について語りました。参加者からは「自分たちの手で地域をつくる意識が高まった」「今治市で実施するイメージを具体的に得られた」といった声が寄せられました。KAIこども組合の久保田茜氏や森のともだち農園の森譲寛氏らの進行のもと、参加者同士の交流も活発に行われ、有意義な学びの場となりました。


2月23日(日)には、「ぼくらの市民会館・スペシャル!」が開催されました。全国各地からのマルシェ出店、トークセッション、ライブパフォーマンスを通じて、新しい公共空間のあり方を模索しました。マルシェには、鳥取の 汽水空港、東京の 網の店おおやま、今治の 越智商店、西条の curry steady など多彩な店舗が並び、訪れた人々が飲食や物販などバラエティに富んだ品々を楽しみました。13:30からのトークセッション では、ライブ出演者・主催者が一堂に会し「公共とは何か」「市民がつくる新しい場の可能性」について意見を交わされ、参加者らと共に考える時間となりました。15:00からのライブ では、寺尾紗穂、坂口恭平、マヒトゥ・ザ・ピーポー、テニスコーツ がそれぞれ個性的なパフォーマンスを披露。各アーティストがお互いのパフォーマンスに参加しセッションを重ね、心地よい音楽と穏やかな時間が会場を包み込み、多くの観客がその魅力に引き込まれました。訪れた人々がそれぞれの楽しみ方で「公共施設」としての市民会館の新たな可能性を感じる一日となりました。